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「宅飲みのススメ!」下戸の小西寛子がストレスを上手に減らす小技を紹介(編集部:飛び込み取材記事)

 (写真:筆者撮影、檜原村の郷土料理こんにゃく)

 4度目の「緊急事態宣言」で揺れる東京。政府の方針で営業時間の規制や酒類の提供などの制限をさらに強化するなど飲食店への風当たりは益々厳しくなってきている。特に今回は酒類を提供している店だけではなく卸問屋、そしてその余波はお酒の製造元まで苦しめるものになりそうだ。元々飲食店におけるコロナ感染率が高いということに起因する。

 人間の長い歴史の中でお酒はある面ストレス解消の良きパートナーである。イギリスのようなパブの文化はその名の通り人の集まる場所「パブリックな場所」を意味しており、筆者が昔住んでいたアイルランドのダブリンにもパブは沢山あった。

 食事や打ち合わせにパブは気軽に利用される。今日は週末でもあるし、そもそもお酒がこれまで人間社会にどういう役割をしてきたか、この際勉強してみたいと思った。それによって飲み方も変わるだろうと・・・。

お酒にまつわる驚きの歴史

 さて、話を始める前にタイトルで大きく表明したとおり筆者は下戸である。(げこ)と読むのだが、この「下戸」というのは国語辞典によると、その意味の一つに「酒の飲めない人、酒が嫌いな人」をさす言葉であるとされている。

 これだけでなく下戸にはもう一つの意味があり、二つ目はとても説明に難しいが、「律令制」という今からおよそ千三百年ほど前の「大宝律令」という法律で、律(りつ)と、令(りょう)は学校で勉強した記憶が蘇る!?

 「律令制」は古代日本の中央集権的政治制度およびそれに基づく政治体制で、中国の隋、唐の法体系を取り入れて成立している法体系で、律は刑法、令は主に行政法やその他民法的なものに相当するものです。その中に、上戸(じょうご)、下戸 という言葉が登場します。

 そこに出てくる上戸や下戸の「戸」。いまは戸籍の「戸」にも使われますが、当時の「戸」は、課税(徴税)の最小単位でもあった由、律令制のもとでは家族の人数や資産によって四等戸が決められて、上から大戸(たいこ)、上戸、中戸、家族の人数3人以下では下戸といったそうな。

 また、婚礼時の酒の量も関係あるらしく、上戸は八瓶で下戸は二瓶であったことから、酒が飲めない人を「下戸」と呼ぶようになり、酒をよく飲む人を「上戸」と呼ぶようになったの由。これらは何れも貧富の差から飲酒量を喩えた言葉である。

 そういえば昔、”下戸はだめだ、少しでもいいから飲みなさい”と祖母からいやに強引にお酒を勧められた事があったが、大昔の上戸、下戸にまつわる古くからの日本の慣習だったのか?と今更ながら腑に落ちた。

 さて・・・とはいえ筆者の下戸は、決してお酒が嫌いなタイプの下戸ではなく、体質的(アルコールを分解できない)なものである。それどころか、実は筆者の縁故にも今はなき造り酒屋の家系がいたり、なかなかどうして日本酒というものに縁がある。

 洋酒やワインなどとは違い、お正月やおめでたい日などの特別な時には「なんとなくやっぱり日本酒」な気分であるし、スピリチュアルや宗教感を抜きにしても、気持ちが引き締まるような透き通った神秘的なイメージがあるのは「日本古来の伝統的な慣習」からくる先入観かな(笑)。

 その透き通ったわき水のようなイメージの一方で、溢れこぼれるワンカップや一升瓶で飲んだくれのネガティブなイメージやコメディ的要素があるのも面白い。

知っていそうで全く知らなかったからこの際・・・

 筆者は数年前まで長野県の北信と呼ばれる豪雪地帯をメイン・ベースにしていたことがある(現在もたまに訪れる)。標高800メートル近い高地の山荘は、音楽を聴いたり演奏したり作るのには最高の環境であった。車で橋を渡り県境を越えて新潟県に入ると、あちらこちらに日本酒の看板が目につく。

 背丈を越えるほどの雪の壁、路肩に積み上げられた雪。大きな酒蔵は古くから積み重ねられた歴史を大切に受け継ぎながら、白い湯気の立ちのぼる大きな樽を前に蔵人たちが酒造りをする。息をのむほど美しい伝統ある日本の情景が目に浮かぶ。

 筆者は日本海沿いをドライブするのが好きで、お世話になった上越の方たちからは、地元のお酒やお米(もちろんコシヒカリ)、獲れたての日本海の白身魚を「持ってけ!日本一うまいぞ!」といただいたりすることもあった。

 東京に戻ってきた今もメディアで新潟、北信ネタを目にすると現地でいただいたお米の味を思い出す。おにぎり、のりを巻かなくてもお米だけでとびっきり美味しいんですよ!!

 そんな新潟、北信の記憶を筆者に再び思い起こさせたのは、コロナ禍で外食を控えるご家庭も増え「宅飲み」という言葉をよく耳にするようなった昨今、ふと目に留まったあるお酒の記事である。

 はちみつ由来酵母・・・? 上善如水??。

 おお、ANALOGシンガーソングもとうとう広告を入れたか!などと思わず最後まで読んで欲しい。どこを探られてもなんのしがらみもない!(笑)

漢文訓読ってなんだ?

 上善如水といえば、これまた若かりし頃の話だが、飲んべえの、それこそ「上戸」の女友達がいつも飲んでいて、「上善(じょうぜん)」と言われれば日本酒の銘柄ということは下戸の私でも知っていた。でも記事を見てはじめて知った・・正しくは「じょうぜんみずのごとし」・・・漢文訓読に気がつかなかった(爆)。

 銘柄にまつわる思い出はともかく、気になったのは「はちみつ由来酵母」というところ。筆者は「パンは手作りする派」で、酵母と聞いて俄然興味をそそられた。(写真:筆者のパン生地、筆者はほぼ毎日手作りパンを焼く)

 お酒って、ごはんに麹を混ぜて発酵させて作るんじゃなかったっけ?酵母って麹と違うの?そんなわけで、なんでも知り隊の筆者は、なんと白瀧酒造さんに直接疑問をぶつけてみることにした。

「パンは手作りする派」の筆者が興味を持ったのはなぜ?

●質問:ANALOGシンガーソング編集部小西、答え:白瀧酒造株式会社(新潟県南魚沼郡) 広報担当松村舞子さん

「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」!?・・・思い立ったらとりあえず取材してみよう。

 小西 チーズとかヨーグルトなど発酵食品と呼ばれるものがたくさんありますが、酵母とカビの違いがいまいちよくわからないので教えてください。

広報松村さん 酵母もカビもどちらも微生物です。分類上は「真菌類」にあたり、その中で形状などによって分類されています。こちらの図も参考になるかと思います。文部科学省「カビとは」ウェブサイト)。日本酒造りにおいては「麹菌」(カビの一種)と「酵母」を使用します。それぞれの主な役割はこちらです。

    ■麹菌…米のデンプンをブドウ糖に変える「米麹(麹)」の元となる

    ■酵母…ブドウ糖をアルコールに変える(アルコール発酵)

     ・・・白瀧酒造のお酒ができるまでもご参照ください。

わかりやすく手書きでご説明いただいた、広報担当Mさん直筆!クリックして大きいファイルでどうぞ!!

広報松村さん 外部サイトですが、こちらも分かりやすく説明されていますのでご参照ください。独立行政法人、酒類総合研究所ウェブサイトにもあります。

 小西 はちみつ由来とかかれていますが、麹のえさ(糖)として蜂蜜を使うのではなく、蜂蜜自体に発生(存在)した酵母を利用したということですか?

広報松村さん はい、はちみつから分離した「酵母」を清酒造りに使用したものです。・・・「麹のえさ」ではなく「酵母のえさ」かと存じます(^_^)「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」は、酒税法上の分類は「清酒(日本酒)」です。表示される原料は「米・米麹・水」です。

 同じ原料を使っていてもアルコール発酵をさせる「酵母」の種類の違いで、出来上がる日本酒の香味が違ったものになります。自然界には至るところに「酵母」が存在しています。白瀧酒造では様々なものから「酵母」を採取して日本酒造りに活かす取り組みをしております。

(写真、白瀧酒造株式会社さん提供)

 今回はちみつから採取・分離したものを使用しました。はちみつ由来酵母の分離が成功した他は、「キウイフルーツ由来酵母」の分離にも成功しました。こちらは4月の季節限定酒として発売しました。ちなみに「蜂蜜」自体を原料にしてアルコール発酵させたものは「ミード」という種類のお酒に当たるかと思います。(酒税法上は「その他の醸造酒」)

 小西 麹菌は使っていないのですか?

広報松村さん 麹菌は日本酒造りには欠かせない菌ですので使用しております。麹菌を米に付着させ、数日間繁殖させ「麹」を作ります。原料の米に含まれるデンプンは、酵母が直接食べることができません。

 そのため、デンプンを酵母のエサとなるブドウ糖に変える必要があります。(糖化)「麹」が米のデンプンをブドウ糖に変えることで、酵母がアルコール発酵できるようになります。ちなみに、ワインであれば原料の葡萄にもともとブドウ糖が含まれているので麹で糖化させる必要がないのです。

 小西 「やさしい甘さ」と表記されていますが、ふつうの上善と風味のちがいを説明するなら、どんな感じと言えるでしょうか?

広報松村さん 普通の上善如水=弊社の代表銘柄「上善如水 純米吟醸」という認識で、香味の違いをお答えいたします。香りについて、「上善如水 純米吟醸」はリンゴや桃を連想させるフルーティーな香りですが、「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」ははちみつや綿あめを連想させるまろやかな甘い香りです。

 味わいについて、「上善如水 純米吟醸」は口当たりが水のようになめらかであと味はすっきりですが、「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」は和三盆を口に含んだような甘さを感じます。

 「上善如水 純米吟醸」のアルコール分が14度台に対して、「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」は8度台なので日本酒を飲みなれない方にも試してもらいやすいかと思います。

・・・インタビューここまでお忙しいところ、また大変な時期に本当に有り難うございました。

 筆者が取材させていただいた内容の手の届かないかゆいところまで丁寧にご回答いただいたので、宅飲みのお供に「トリビア」として楽しんでいただけるのではないだろうか。

 最後に、この「上善如水 純米 はちみつ由来酵母」は期間限定らしいので興味のある方はどうぞ (^_^)。

 今から刺身やおつまみを買いに行って、今宵ひとり飲みもよし、家族やパートナーとこの記事をネタにしながら語らいあってもよいだろう!

 でも、お酒は二十歳になってから・・・ね!

(写真、白瀧酒造株式会社さんより提供)

*当記事はPRではありません。セカンドオピニオン・フォワード編集部小西寛子が面白いモノをネット内見つけ、取材して実現した。飛び込み取材記事です。

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